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ニュース&トピックス

Zillowの強み

ロバートハーン氏記事の要約と拙著コメント

Zillow社はこのほど第2四半期決算報告と同社今後の動きについて発表した。
最大のニュースはモーゲージレンダーズオブアメリカ社を買収しモーゲージビジネスに参入することになったことである。またZillowオファーと呼ばれる仲介・買取ビジネスもさらに拡大してアリゾナ州やネバダ州でもスタートさせる予定である。
株式市場は同社の発表に対してネガティブに反応し同社株価は急落している。しかし同社が展開しようとするビジネスはこれまでに数多く存在しなかったビジネスモデルであり、同様のビジネスをすでに展開している競合相手と比較しても同社の規模とデータ収集能力を比較すると同社の優位は明白である。
まず同社のiBuyersプログラム(ネットで不動産検索、売買をするプログラム)は毎月1億7550万人のユーザーが利用している。
同社CEOスペンサーラスコフ氏は「当社が最初に買取りを行った時10万人近い人が物件所在地と同じ郵便番号で物件を探そうとZillowサイトにアクセスしていた。そのうち5000人がその郵便番号地域内に同様の物件があれば知らせてほしいというリクエストを確認している。その時実際の売り出し物件の数は18件であった。このように当社で自社物件があればすぐに売買契約が成り立っているはずである。我々はユーザーのフィードバックからこういった需要を即座にキャッチすることができる。当社が持つアクセス数やデータ量からして買取プログラムへの参入は当然の成り行きと言える。」と述べている。

事実Zillow社は競合他社と比較してビッグデータの量で圧倒している。ナンバー2のレッドフィン社でもアクセス数は同社の15%に満たない。多くの場合、ビッグデータをMLSや業界全体のデータから入手していることが多い。しかしここでは独自のデータ量がものを言う。

Zillowが購入した物件はプレミアエージェントが販売することになる。プレミアエージェントに支払われるコミッションは1%で、通常のエージェントが得るコミッションより低い。また毎月同社に広告料を支払っているプレミアエージェント以外にはコミッションを支払わない。プレミアエージェントにとっては広告料を支払いながらコミッションを得るというプラスマイナスのビジネスということになる。
またプレミアエージェントがリスティング(専売契約)を取る場合、自分が所属するブローカー(会社)でリスティングするか、Zillowオファーでいきなり買い取ってもらうかの選択肢をクライアントに選ばせることができる。90%のケースでクライアントはプレミアムエージェントのブローカーと契約している。エージェントは金額に差があるものの両方の場合でコミッションがもらえる。

競合他社であるレッドフィンも同様のサービスを行っているが、プレミアムエージェントの何万人に対して自社エージェントとはいえレッドフィンエージェントは1300人とここでも数の差は圧倒的である。
Zillowオファーが不動産業界にとって新たなビジネススタンダードになる可能性がある。これまで流動性にかけると言われた不動産売買がもっと簡単でスピーディーにできることになるからだ。
ライバルのオープンドア社が仕掛けた仕組みもまさに不動産売買の流動性を高めるための画期的なシステムだと言える。そのために同社では物件を売却するときに融資をつけられるよう傘下にモーゲージ部門を設立している。Zillowでも同様のモーゲージサービスを提供するというのが今回の買収における原動力となっている。

Zillowが得る収入源は以下のようになる。
1. リスティングにつながる情報提供
2. プレミアエージェントからの広告料
3. その他の広告料
4. Zillowオファーによる自社売買からの利益
5. モーゲージビジネス

同社では不動産検索・売買に関する新たなプラットフォームを構築しようとしている。もはや単なる検索エンジンやポータルではない。アップルでいえばiTunesである。iTunesではコンテンツプロバイダーからアップル社は売り上げの30%を得ることができる。こういったビジネスモデルはそれまで存在しなかった。アップル社がプラットフォームを立ち上げてそこに市場を創出したと言える。同様のことがグーグル、アマゾン、フェースブック、マイクロソフトでもみられる。彼らが創出したものは単なる製品やサービスの提供ではなくプラットフォームである。そのマルチサイドプラットフォーム(MSP)が消費者にヒットして業界、あるいは社会をも変革させているのだ。ホテル業界でいえばエアーB&Bは世界で最大のホテルチェーンであるマリオットを上回っている。

Zillowのプラットフォームが不動産検索・売買の主流になるかどうかはまだわからないが、今のところ同社がもっとも近い存在であることは間違いない。全米には700近いMLS(米国におけるレインズ)が存在し各地域のローカルデータソースとして存在するが、MLSのデータはあくまで過去、現在の物件データであって消費者の需要やニーズをデータ化しているものではない。またMLSデータは誰にでも行き渡っている共有データであってそれ自体で差別化できる価値はない。
一方Zillowは独自のビッグデータから各地、各カテゴリーにおける消費者需要やニーズを引き出すことができる。またローカルで分断されたデータを一括して集約・集中させることも可能である。
既存不動産企業がエージェントのリクルートに最も力を入れている間に、Zillowではより正確なデータの入手、管理、利用というプロセスと直接買取というサービスを通じて新たなプラットフォームを次世代不動産ビジネスの主流にしようとしている。





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